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思考のパッキング 2009.07.20

 来月ひと月を担いで(担がれて?)過ごすバックパックの荷造りを進めている。本を除けば持ちものはすくないほうだと思っていたのに(化粧をしないし服も最低限清潔ならいい)いざ詰め始めてみると結構いろいろ入れるものがあり、どうしてなかなか難しい。昨夜遅くに外に出たら長袖のTシャツでも寒いくらいになっていたのにおののいて、念のためということで底のほうに詰めてあったフリースの上着の場所を変えたりした。

 いろいろなものを入れてみたり出してみたり、順番を工夫して変えてみたりいろいろな箇所(ポケット、本体の空間、別のポーチなど)に分けてみたり…という作業はものを考えるプロセスと似ていると思う。バックパックが人間のあたまなのではなくて、ひとつのまとまったアイディアというか、論文や書籍やブログのエントリなんかの執筆の単位になるもので、中身は下位のアイディアとでも言うべき、さまざまな思考の材料。悩みながら取捨選択して入れてみたり出してみたり、一度ひっくり返してみたり、なにかきっかけがあって並び替えてみたり、入らなくなって頭を抱えたり、どうしても空いたポケットがあって困ったりという具合だ。あーこれは書いとかなきゃ、これも入れたら欲張りすぎかな、こことここ順番変えてみたらわかりやすいかも、どうしようここ絶対突っ込まれるわぁ…という感じと似てはいまいか。

 ただ、ひとつのアイディア(=バックパック)全体の統一や、いくつものアイディアどうしの有機的なつながりにはこのアナロジーは適用できない。後者に関して無理やり比喩を広げていくなら、ひとりのひとの考えていることは何人もの旅行者、いくつものバックパックを搭載した列車のようなものだろうか?


 英語で、「彼がどうしてそんな風に考えるのかわかります」という風に推察(この「わかります」は"理解"だけで、"納得"や"同意"とは違う)を示すとき、"I know where he came from."ということがある。ビジネス界隈、会議など?でよく使う表現なのだろうか。"I know why he thinks that way."などと言うと、Mr. Businessによくこのように直された。

 思考がYonge Streetよろしくすーっと伸びた道のようなもので、どこかからまっすぐにやってきて、はっきりと先に向かうことのできるものならずっとやりやすかろうなと思うし、実際ビジネスの世界、特に会議のようにひととアイディアを共有する前提の場では、とりあえずでもなんでもそのような思考の道すじにあてはめていくことが求められるのかもしれない。けれど実際にものを考えることは、出し入れを繰り返しているうちに部屋全体が散らかってしまうこともあるような、バックパックのパッキングのようなプロセスなのではないだろうか。

 それともなんだろ、わたしが旅の初心者であるのと同様に思考の初心者であるがゆえの散らかりということか…?

From Yonge Street

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