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歌うひと 2009.06.22

 乗り換えの駅の構内にはストリートミュージシャン用のスペースがあり、(おそらく)交通局から認可を受けたミュージシャンが毎朝演奏したり歌ったりしている。決まった顔ぶれなのだが曜日ごと交代というわけではないらしく、今日は誰かなー、と思いながらホームへの階段をのぼるのも楽しみだ。

 なかでもとても好きなのは、サングラスをかけ、カリンバを弾いて歌っているアフリカ系のおじさん。カリンバにはアンプがついているが声は肉声。どこの言葉かわからないけれどとてもよく通る声で、いつ見ても楽しくてしかたねーよ!という感じで歌っている。かっこいい。

 カリンバってこれです


 今日はルーツの国の民族衣装なのか、きれいな紫色のケープのようなものをはおっていて、一段ときまっていた。あいにくわたしがホームに着いてすぐ電車が来てしまったので、じっくり聞くことができなかった。折よく一曲終わったところで、折りたたみの椅子に腰をおろしてひと息つくおじさん。足もとのペットボトルに手を伸ばす。

 と、その動作を電車に乗り込みながら視界の端に見て、はじめて気づいた。おじさん、目がすごく悪いか、あるいは見えないのだ。道行くひとと目が合うと演奏に集中できないからいつもサングラスなのかなぁ、などと思っていた。電車がすぐに発車して(トロントのサブウェイはかなり乱暴にドアが閉まり、かなり急激に発車する。日本の地下鉄に比べたら殺人的)、すぐおじさんは見えなくなった。


 興味をひかれながらも、通勤通学で込み合う朝の構内、自分も学校に行く途中という状況からいつも腰がひけていた。しっかりしろ自称フィールドワーカー。今度会ったら話しかけてみようと決めた。それから毎朝誰が立っているか記録して、周期を把握しよう。




 音楽の民族誌はいっっぱいあるけれど、読んだことのあるのが案外少ない。

ストリートの歌―現代アフリカの若者文化ストリートの歌―現代アフリカの若者文化
(2000/03)
鈴木 裕之

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霊のうたが聴こえる―ワヘイの音の民族誌霊のうたが聴こえる―ワヘイの音の民族誌
(1991/09)
山田 陽一

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ロマ・素描ロマ・素描
(2003/08/25)
関口 義人

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読んでないけどこれはおもしろそう…!!
音・ことば・人間 (同時代ライブラリー)音・ことば・人間 (同時代ライブラリー)
(1992/11)
武満 徹川田 順造

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ああああああ、エスノグラフィー読書会のテーマ「音楽」と予告して放置してるのを唐突に思いだしました。ごめんなさい。帰ったらかならずやります。

コメント

『声の力―ボルネオ島プナンのうたと出すことの美学』は面白かったです。
ボルネオ島のプナン族は、「歌うこと」も「性交すること」も「排泄すること」も、すべて「出すこと」という点で共通だと考えており、そこに美意識を見いだしている。

2009.06.24 | URL | ろばと #OEhHY1Nc [ 編集 ]

コメントありがとうございます…Hくん…だよね?
へーそれ読んだことない。どうもありがとう。

プナンといえば桜美林大の奥野先生のブログがすごく面白いので本にならないかなーと思ってる。
センセイが専門の内容でブログに書いたことまんまの本は無理やろな。
http://blog.goo.ne.jp/katsumiokuno

タイトルからふと連想したこれもおすすめ
竹内敏晴『声が生まれる―聞く力・話す力』
http://www.amazon.co.jp/声が生まれる―聞く力・話す力-中公新書-竹内-敏晴/dp/4121018826

2009.06.25 | URL | fumico #3jISyIMY [ 編集 ]

どもー。
正解です。Hくんです。
奥野先生のブログすごいね、面白い!
教えてくれてども!

btw、村上春樹『1Q84』は読みましたか??

2009.06.29 | URL | ろばと #OEhHY1Nc [ 編集 ]

本名出してないのになんでわかったん?Iくん?

しょっちゅう引用してる亀井先生のブログと
http://kamei.aacore.jp/
同じく東京外大・マダガスカル研究の深沢先生のとこ
http://www3.aa.tufs.ac.jp/~nfuka/
もおもしろい。ウェブでの情報発信に熱心な先生が孤高の留学生には実にありがたい。

買うというひとがいるので借りて読むつもりだけど、ちょっと先になるかな。
日本語の間合いみたいなものに飢えているので、村上小説はいいセラピーになりそうです。

2009.06.30 | URL | fumico #3jISyIMY [ 編集 ]

Laura Ahearnの”Invitations to Love: Literacy, Love Letters, and Social Change in Nepal”って本が気になるこのごろ。
そうです、I君情報です。
2ドル残念だったねー。僕も昔アメリカで女性に「煙草もってないか?」と話しかけられたことがあったけど。
どうみても僕はガキなのになぜ煙草?と当時は思ったけど、今思えば、常套手段だね。。
まー命を取られることを思ったら安いものかもしれません。
時々見にきます☆ 僕の友達(♂と♀)も秋からカナダに留学するし。
ではではお元気で。

PS 亀井先生のブログもおもしろいねー thx

2009.07.03 | URL | ろばと #OEhHY1Nc [ 編集 ]

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