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トロントの京大生 2009.05.23

 ちょっと愚痴めきますが。
 あらゆる出会いと対峙して、できうる限りたいせつにしていくという前提のもとで。

From Toronto Life



 「京大生」になって2年とふた月が経つけれど、今いちばんこの肩書が厄介だ。

 日本人の子と知り合いになって、最初の自己紹介のときこそ
「大学どこなの?」
「京都です」(追及されなければここで止める)
「えっ、もしかして京大?」(京都には40近く大学があるというのに…)
「…うん…」
「えーまじで!?すごいんだけどー!!」
みたいなお決まりの会話があったものの、あとはトロント暮らしがどうだとか学校がどうだとか英語がどうだとか旅行がどうだとか友達がどうだとか彼氏がどうだとか楽しく話したはずなのに、あとからその子の友達がやって来たりすると、開口一番
「この子fumicoちゃん。あのね、キョウダイセイなんだって!!」
などと紹介されたりしてがっくりきてしまう。この30分間はなんだったのか。英語苦労話を「わかるわかるー」と頷き合ったり、なかなか連絡をよこさない彼氏の愚痴を聞いてあげたり、どこのチェーンのフラペチーノがおいしいとか情報交換したり、アラビア語ネイティヴの英語の癖の真似をしたりして楽しく笑っていたではないですか…そのどの部分にもわたしがキョウダイセイであることはさして関係ないではないですか… ――というようなことが3回ほど。

 眼鏡をかけていることとか(生来の強度遠視・斜視で勉強のしすぎでもなんでもないし、コンタクトは面倒なだけ)、カラオケが苦手なこととか(体質上耳鳴りがするだけ)、テレビを見ないこととか(本とネットと映画がより好きなだけ)、本が好きなこととか(ほんとに好きなだけ)、ファッションに比較的こだわっていないこととか(他にお金をかけたいものがあるだけ)、単純に自分の個人的嗜好なり性向に還元できることに対して、いちいち「キョウダイセイだもんな~」「俺ら(否応なくこちらをマイノリティに押しやるこの圧力は何だ)とは違うよな~」と言われる。 ――しょっちゅう。

 そんなことがあるたびにいちいち気持ちをしぼませている精神の脆弱さを歯がゆく思いつつ、どういう振る舞いがお互いにとっていちばんいいのか模索している。

 そんなひととはつきあわなければよいというのは違う。わたしは人間として、人類学者のはしくれとして、あらゆる出会いと向き合うことから始めると決めてここに来たはずだ。くじけてはいけない。

 実際、そんな時期を経てなかよくなれる、まったく違うバックグラウンドの持ち主のともだちもいる。時間と何かが必要なのだろうな。



 わかっちゃいても、たまに無性に恋しくなる、京大という場所。



コメント

ははは

ありますあります。どう答えるかねえみたいな話をみんなでしたこともあります :-)

私の場合もまた微妙で "京大です" というと沈黙があって、"学部からですか?" と聞かれることがあり(意図はわかりましょうや。よく聞くなあ…とも思うものの)、"そうです" と答えるとお互い気まずいのか何なのか沈黙…。

年よりなのでもう受験なんて10年も前で、そのゲームの勝敗を今さらどうしようとは思わないんだけどなあ。いい人たちにたくさん出会えたことは誇りだけどね!

というわけで、そんなことには悩まず。。。

…といっても fumico 氏の場合、これがありますか。
> 人類学者のはしくれとして、

いずれにせよ気おわず、気おわず、です :-)

2009.05.23 | URL | akipponn #OARS9n6I [ 編集 ]

>"学部からですか?"
聞くひと、いるんですね…すごいな…

うーん…やっぱりちょっと考えすぎちゃってますよね。そう軽やかに言っていただけるとうれしいです:)
ありがとうございます。そうそう、気おわず気おわずですよね。

2009.05.23 | URL | fumico #3jISyIMY [ 編集 ]

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